隣よりも近く

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 わたしはクリームパンをもぐもぐしつつ、ゆうちゃんちは昨日ショッピングモールに行ったんだって。今度は一緒に行こうって約束したんだとか、今日の漢字の豆テストは満点でそれはクラスで三人だけだったんだよ、とか話して。ママからは夕ご飯はなにがいい?なんて聞かれて過ごす。  そのうちママがご飯の支度を始めたから、わたしはその様子を眺めながらテーブルの端で宿題をした。そのあと、六時半のアニメが始まるまではママと一緒にエビにパン粉をつけたりテーブルをふいたり。時間になると、お箸を並べたテーブルにひじをついてテレビを見た。  それから、パパとお兄ちゃんも帰ってきてみんなで夕ご飯を食べる。  テレビのチャンネルが野球に替えられちゃうのは残念だけど、エビフライがサクサクしてておいしかったからまあいいかな。  食べ終わったお皿を台所にかたづけたら、ママがほめてくれた。  夕ご飯の後に、またコップでちゅうちゅうと牛乳を飲んでいたら、パパが注意をしてきた。  「いつまでそんなコップを使ってるんだ。赤ちゃんじゃないんだからやめなさい」  いきなり言われて、わたしは驚く。あわててコップをお腹に抱える。  「え、やだっ。これが好きなの」  恐れていたとおり、パパはまだ牛乳の入っているコップをわたしの腕の中から取り上げた。わたしが泣いてパパの足をひっぱっても返してくれず、コップをママに渡して言う。  「これは捨てておけ」  わたしはぎゃーと大きな声をあげる!     
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