隣の案内人

久しぶりに自慢のバイクで日帰りのツーリングに出掛けた帰り道、バイクのエンジントラブルで帰って来ることが出来なかった。
すぐに修理屋に電話を入れたが、今日中に向かうことは出来ないと言われ、明日の早朝に指定の場所に来てもらうことになった。
あたりには電車も通っている様子もなく、タクシーもバスもないため、とりあえず何処かで一泊することにした。
動かなくなったバイクを引きずりながら、ホテルや宿泊施設を探したが見つからず、あるのは飲食店ばかりだった。
最悪、野宿かと諦めかけた時、漫画喫茶を見つけることが出来た。
入口の看板は黒ずみ文字がかけ、電球のいくつかが消えていた。
見た目は、かなり古さを感じるものだった。
だが、その漫画喫茶の脇には専用の駐車場があった。
とにかく修理屋に場所を伝え、俺は漫画喫茶に入った。