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ドアを入ってすぐの受付には、細身の俺よりも若い男が立っていた。
チラリと俺を見るなり、小さな声で「いらっしゃいませ」と言った。
だが、それ以外には一切何も言わず、俺は看板に書かれていた9時間分の料金を置くと、店員は小さく会釈をしてレジに入れた。
漫画喫茶なだけに、いくつも置かれた棚には漫画が無造作に並んでいた。
整理整頓されていないのだろうか。
飲み放題と書かれたドリンクバーがあったが、その近くに置いてあるゴミ箱は山盛りで、まだ使われていない紙コップが転がっていた。
ふと、視線を感じて振り返ると、店員の男がこちらを見ていた。
だが、俺と目が合うなり、スッと視線をそらせた。
気味の悪い店員だ。
そう思いながら、店の奥にある個室に足を向けた。
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