隣の案内人

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現れたサイトは、真っ黒壁紙にぼんやりを提灯のような明かりのある装飾。 真ん中には『ヨミオクリ』と書かれ、入口の文字がある。 マウスカーソルを入口に合わせてクリックすると、そこには何か説法のような文と、黄泉に行くための方法が書かれていた。 要は自殺方法だ。 その中で、ヨミオクリの案内人を承っているという情報が載っていた。 書かれた場所に行けば、案内人がヨミオクリの儀式を手助けしてくれるということだ。 その住所が書かれていたのだが、それがまさに自分が座っているこの個室だった。 『首吊り、切腹、毒、薬、窒息、他人に迷惑のかからない方法で、あなたを黄泉へとご案内いたします』 マウスを持つ手が震えた。 そして、恐る恐る立ち上がると、こっそりと壁の上から隣を覗き込んだ。
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