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さて、まだ時間があるけど、他に何か一品。
「卵、使っちまうか」
賞味期限が近い卵を二つ取り出して器に割る。
パスタがしょっぱめ、浅漬けは酸っぱい。そうなると卵は甘めがいいだろう。
卵二つを箸でほぐして、よくかき混ぜたら、砂糖を小さじ二杯。さらにかき混ぜて準備は完了。
卵焼き器を取り出して、コンロに火を点ける。
サラダ油を熱してしばらく待つ。
そこに、卵液を半分ほど流すと、ジュワ―っと卵が焼けるいい音が聞こえてきた。
大きな気泡を潰すように箸を動かし、卵液を均等に伸ばしていくと、どんどん表面が乾いてくる。
端からくるくる卵を巻いていき、そこに残った卵液を流し込んだ。
巻き終わった卵の下に素早く卵液を染みわたらせ、もう一度卵を巻いていくと、熱で卵がふんわりと膨張してきた。
ひっくり返すと、裏面は少し茶色に焦げていた。
「やっぱり砂糖が入っていると焦げやすいなあ」
何度かひっくり返す作業を繰り返し、頃合いを見て卵焼きを皿に移した。
湯気が出ている甘い卵焼きに冷蔵庫から取り出したケチャップをかける。甘い卵焼きでもこれならおかずになるのだ。
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