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道路を挟んで向かいにあるコンビニに向かった。自動ドアが開き、いらっしゃいませと店員の声がする。
私の日課とは、ここで飲み物を買う事だ。時間はだいたい二時から四時。三時台が一番多いかもしれないが、時間は特に決まっていない。その日の業務との兼ね合いで、午後の都合の良い時間帯に訪れる。
また買う飲み物もマチマチだ。缶ジュースの日もあれば、缶コーヒーの日もある。たまにお菓子だったりもする。
ただ一つ決まっている事がある。それは予算が100円以内である事。お昼は手作り弁当で、間食に使っていいのは100円まで。それが私の節約術における自分ルールだ。
その日も私は、ちょうどピッタリ、税込100円の缶ジュースを手に、レジへ向かった。レジの店員ーー大学生位の男の子が会釈する。この時間帯はだいたい彼か、たまに若い女性の店員だ。
私も軽く会釈を返す。互いに顔を覚えており、故に気まずい。彼の仲間内で、私は"100円の人"なんてあだ名を付けられていやしないだろうか…。
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