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「シンちゃん、初めてはいきなり入れるのとか無理だから…」
「...俺、知ってるよ。カエデが自分でここをいじってるのを...」
両想いになってお互い嬉しくなってなだれこんだベッドの上で、受け入れる側のカワイイ男が初めてだから無理だと突っぱねる。けれど、どうしてかシンちゃんと呼ばれたS気のありそうな男がそのまま迫るのだ。どうして、自分でそこをいじっているのを知っているのかが、気になるが、相手が自分で後ろを使って気持ちよくなっていることを知っていてそのままっ!!
ぎゃーっ!...えっ、ちょっとまて。
俺は、違う。俺はそんなことをしてないっ!
ガバっと起き上がろうとしたけれど無理だったから諦め、主張だけはしておきたいっ!
「俺、一人で触ったりとかしてねーから」
睨みつけるように訴えるけど温い目で俺を見る勇士。
俺、マジだからな。
ふと、自分の姿に気付き、目の前の男の手早い仕事に唖然とする。
視界には勇士の下で学校のシャツのボタンを外され、インナーは脇したまで捲られていた。
もう、俺、上半身が裸なんですけどーっ!!
自分の姿に気付いてしまって目の前の男を睨みつける。
ギギギっ…
俺の視線に「ン?何?」って尋ねながらキスをしてくる。
「あ、それ、俺の初キス...」
俺の一人呟きに
「お前の初キスはもう10年前には終わってるからな」
え?
俺が驚くのを見ながら勇士はキスを続けてくる。
チュッ、チュッ。
唇を離す時になるリップ音がすげー耳に入ってくる。それが直接、脳みその中にいっているみたいで俺の回路はただいま停止中。俺が抵抗しないのを見計らい勇士は俺の唇を開けさせて舌を入れてきた。
―?!
なんだ、この滑っとしてあったかいのはっ。
感触もたとえようのない感じだし、動いていて...ちょっと怖い。
ビクビクと身体が勝手に震えるように反応して、それが怖くなった。
気持ちが零れていたようで俺は勇士の服を握り締めてやり過ごそうと身体に力をいれていた。
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