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始めは俺が主導権を握っていた。て言っても、変わることなくお子様キス。
俺の最大スキルだ。
けれど、途中からは勇士が絡んできて...結局俺がとけるようになって一旦終了。
力が入らず、勇士に身体を抱えられてます。
「...ごめんね。気持ちが良すぎて頭の中がふわふわー」
はい、軟体動物と化しました。これはまずいなと思うけれど、力が入ってこない。
勇士を困らせたくないのにと思っていたら、目の前の男はこの醜態を嬉しそうに見ている。
「いいよ、そのままで」
カチャカチャとベルトの音が聞こえるけど、ふわふわの俺には腕を動かすことも無理だ。
腰の辺りを持ちあげられ、あっという間に履いていた物を全て奪われた。
全てだ。
「...靴下まで脱がせることは...」
脱力系のまま俺は気づいたことを口にしていた。そんな俺を勇士はクスクスと笑っている。
「えー、啓太が突っ込むところはそこかー。このパンツとかはいいのか?」
指にひっかけてクルクルと回して見せてくる。勇士をみて俺もクスクスと笑う。
「...ついこの前でも一緒に風呂に入ってたのに?今更だろ?それに脱がされた時に思った。」
俺の言葉に勇士は持っていたパンツを床に置き、真剣な顔で聞いていた。
「お前に無理やりとかじゃなくて、少しも嫌いにならなくてこうやって着ている物を脱がされて。
それが出来てる今が嬉しーいって思った」
へへへって笑ったら、勇士がまた悶えている。
「どうして、そういうことを平気で口にするのかねぇ」
もやもやをどこかにぶつけたかったようで勇士は俺が大切にしているスライムのぬいぐるみをぐいっと掴み頭からぽこんぽこんと殴っている。
俺は慌ててぬいぐるみを奪い返す。このぬいぐるみは、抱えて持って帰ってくれた勇士の匂いが残っているような気がするから大切にしている。
「もう、それをやめろよなっ!一品物だ。だからお前に壊す権利はねぇ」
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