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話すと腹部が動いて、下半身に力が入ってしまいそうになるし、異物感が物凄い。
ぐにゅっと指を曲げられたり、中の壁を指でなぞられたりと、不思議な感覚。
「うぅぅぅ...」
力が入りそうになるたびに「啓太、息をして?」って言われてそっちに意識が向く。
けれど、また力みそうになって声をかけられる。
勇士が「そろそろいいかな」と呟いたのはしばらくしてからだった。
「本当は、後ろからするのがいいらしいんだけど、啓太が選べ。俺はどっちてもいいからな。啓太が望む奴が俺の一番だ」
じーんと胸の中が熱くなる。
そんなことを平気な顔で言えるこの男がかっこいいって思う。いつも以上に。
「なら、俺は顔が見たい。…怖かったらやめてくれるだろ?」
不安が表にでている俺の顔を見て、勇士は笑った。
「...あぁ、努力はするものだな。...俺にはできるかわからないがな」
―え?
潤いを足されて勇士の物が入ってくる。
思わず、ぎゅっとシーツを握り締めた。
ぐぐぐっと奥に入ってくる勇士の身体が俺の足に触れるたび、そこから安心感が広がっていく。
俺、頑張ったよ。ってか、頑張ってるんだけど、いつまでたっても勇士が全部入ったと教えてくれない。
「...まだ...いける、けど...今、どれくらいっ?」
「まだ、最初の方」
マジか...。
色気のない声が出そうなぐらい気持ちが悪い感覚が身体に走る。
勇士だから耐えれるけど、少しでも身体に力が入らないように集中しながらも入ってくる感覚に混乱していた。
中を押し開く感覚は圧迫感が強く少しでも力んでしまうと大事になりそうな恐ろしさと隣り合わせだった。
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