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くっそー、漫画の奴、あれは絶対に嘘じゃんっ!
今度、読んでいる奴がいたら、「その顔は嘘ですよー」って言ってやろっ!
眉間に皺を寄せている俺は、見つめている勇士に気付かなかった。
「痛い?やめる?」
気遣う勇士の顔を見て首を横に振る。
「...あの漫画、嘘ばかりついてたから、今度読んでるやつに...」
「啓太、それはやめようねー。エッチしたのがバレちゃうでしょ?」
勇士の指摘に、自分の思考がどんどん余裕を失っているのに気づく。
「...うん。言わない。...勇士もこんなにも辛そうにして、る、と?」
話していた俺は中にいる勇士の存在が大きくなったようで、シーツを握り締めていた手を勇士の腕にガシッと掴まえて目を見た。
「...っ、啓太っ、そろそろ話したらダメだよ。」
なんでだよっ!
目の前の勇士は、苦しそう。余裕がなさそうだ。
「...なんで?話をしてないと、こ、わいと...いうかぁぁぁんっ!!!!」
ぐぐぐっといきなり深い所まで中に入ってきた衝撃で俺は、大きな声をだしてしまった。
目が...目が...チカチカする。飛び込みを失敗して鼻に水が入ったように鼻の奥がツーンとして、涙が溢れた。
ハァハァと一気に階段を1000段ぐらい上がったぐらいに激しく身体の中を走る倦怠感。
「...すごいね、啓太。上手っ!」
「...ふぇっ?」
ニッコリと笑顔を向けられどういうことだと自分の身体を見る。
すると、自分の腹から胸にかけて白い物が一線を描きながら通った跡があった。しかも、ポタ、ポタと俺の物からはまだ、零れているんですけど、白い物がーっ!
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