仁義なきLOVESTORY

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仁義なきLOVESTORY

◎仁義なきLOVESTORY ギラギラと太陽が照りつける高層ビル街。外の暑さが、嘘みたいに涼しく感じるデパート。 玲子は、お腹の大きくなった瞳とベビー服売り場で足を止めた。 「お腹いっぱい。涼しいし、デパート最高だね」 瞳は、ベビー用のスタイや靴を眺めて感心していた。 「うわー、見てみて!玲子! かわいー。だけどさー、高いくない?小さいくせに 値段は一人前だわ。布は、たいして使って無いのにね」 白いヒラヒラしたワンピースを小さなマネキンが澄ました顔して着ていた。 ワンピースの裾を掴んで、瞳は玲子を見た。 「ありがとね、玲子。ベビー服買って貰っちゃって」 「いいって。結婚祝いだから」 玲子は、妊娠して会社を辞めた瞳と久しぶりに会って、昼を一緒に食べた後、結婚祝いと称してベビー服を買った。 「まあ、玲子の結婚祝いは奮発するからね」 「そんなの、いつになるかわかんないわよ?」 「そう?人生わかんないもんよ。私だって、こんなにすぐ妊娠するとは思わなかったしさ」 瞳は、お腹をゆっくり撫でた。 「でも、良かったじゃない。結果的には」 「まあ、そうね」 淡い色調のベビー服売り場は、まるで雲の上の世界みたいだった。     
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