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結局、外に放置するのは人としてどうかと思って中に入れた。
「なんだか、懐かしいですね。」
「あっそ。」
記憶もそのままなのか。
一人暮らしだから、ナギサもよく俺の家に来ていた。
「外でも良かったんですよ?私の存在は認知されませんし、そもそもこの世には存在してないのですから。」
あなたも私のお葬式、来たでしょ?
なんて言いながらソファに座った。
「人としてだよ。俺に見えるものを放置するなんて、できるわけないだろ。」
「…そういう、優しいところ。私は好きでしたよ。」
「…うるさい。」
お前は、ナギサじゃないのに。
どうして同じ顔なんだ、どうして同じ声なんだ、
どうして…、
そうやって、俺を見つめる。
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