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「先輩、落ち着いて」
「落ち着けません!目上の人に対して馬鹿って……いくら酔っていても許さないんだから!
ほら!起き上がりなさい!」
心配していた分、馬鹿と言われて余計に腹が立ってしまった私。
布団を剥ぎ、彼を睨む。
「それで睨んでいるつもりですか?」
「はあ?」
「可愛い睨み方ですね」
彼は一切抵抗せずに起き上がった……かと思うと。
突然腕を引かれ、彼の元へと倒れ込んでしまう。
あっという間に、彼の腕の中へと収まってしまう。
「何してるの」
「可愛い先輩を捕まえました」
「馬鹿言わないで。酔いすぎ」
「実は酔ってないんですよね、俺」
「は?何言って…」
「簡単に先輩、男の家に上がるんですね。心配でならないです」
全く意味がわからない。
つまり、佐藤くんは酔っていなかったってこと?
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