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佐藤くんの家に着くなり、彼をベッドに座らせた。
「水、入れてくるね。
キッチン借りるよ」
私の言葉に佐藤くんは返事をせず、眠たいのか目を長めに閉じては開け…を繰り返していた。
その姿は本当に子供のようで可愛い。
キッチンに行き、冷蔵庫にあった水のペットボトルを取り出した。
「佐藤くん、私も水もらっていい?」
「…大丈夫です」
私も喉を渇いたから水をもらおうと思い、二つのコップに水を移した。
そして残った水を冷蔵庫に戻そうと思ったその瞬間。
突然腰に手をまわされたかと思うと、彼にぎゅっと後ろから抱きしめられた。
「佐藤くん?
いつのまにこっち来てたの?」
水を入れていたから全く気づかなかった私。
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