2.0度目

7/7

256人が本棚に入れています
本棚に追加
/204ページ
「最高にエッチだよ。ほと…浜園さん。」  どちゅっと鈍い音が響く。  とどめの一撃は、私の急所を貫き、溜め込んでいたものを勢いよく解き放つ。  性の爆風が、私を悦で白く塗りつぶし、衝撃波がマッハで襲いかかる。 「あ。あっあ…うあぁあー!!んああぁあぁああーー!!」  海老反りして天に向かって吠える。燃え盛る灼熱の太陽にぬくい水がびゅるびゅると注がれ、猛烈な勢いで冷ましていく。それは傷口に消毒薬を塗りたくる様な痛みを伴い、私は無意識に身体を弛緩させる。それと同時に違う熱を持ったねばねばした物を、奥に奥にと飲み込んでいくのを感じる。どくりどくり、びくんびくん、ごくっごくっ、といった一連の単調な動きは私の痺れが取れるまで続いた。  ぬぽんという湿り気たっぷりの小気味よい音が聞こえる。同時にアソコが少しだけ軽くなり、空気が通っているのを感じる。あぁ、終わったんだ。と虚空を見つめながら思う。 「はい…お疲れ様でした。これで、今日の業務は全て終了です。さぞ、お疲れでしょう。明日は病院はお休みですから、ゆっくり休まれて下さい…寝てもらって構いませんよ。その間にアパートまで送り届けますから…」  先生が何か言っているけど、頭が働かなくて理解できない。疲れがどっと押し寄せ、まぶたを閉じようと引っ張る。何の抵抗も示さず、すんなりそれを受け入れる。  また、許してしまった。この男のことを、信用なんかしちゃダメだ。私がしっかりしていれば、こんなことにはならないはずなんだ…次は絶対に騙されたりしないんだから…  …次?  何言ってるの私?  今日のでもし、赤ちゃんができちゃったら、次なんて無いんだよ?  次こそはなんて…そこまで女として堕ちてしまったの?  『最高にエッチだよ。』…  イク前に発した先生の言葉が、脳裏で木霊する。その言葉に恐怖しながら、しかしどこか違和感を感じながら、私は闇に落ちた。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

256人が本棚に入れています
本棚に追加