6 私今ものすごくドキドキしてます。

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6 私今ものすごくドキドキしてます。

+ side流夜 「ん?」 ふと気づくと、通路に華取がいた。 松生も一緒で、更にもう一人、体育科の弥栄旭葵(やさか あさき)の許へ駆けていくところだった。 今俺がいるのは本校舎の歴史科の教員室だ。 教員が共同で使うものはここに置いてあるので、それを取りに来たところだ。 室には一人先客がいて、窓が開け放たれていた。 その向こう側、中庭を通る通路で華取たちが楽しそうに話している。 弥栄は俺と同い年で、はっきり言って見た目がいい。 日本人が好む均整の取れた顔立ちというやつ。 生徒からも人気はあるし、教師間での受けもいい。 やたら楽しそうに話しているからか、俺の意識はそちらへ向かってしまった。 「おー、咲桜、笑満」 爽やかな笑顔で受け入れた弥栄。俺は一瞬固まった。今……名前で? 「旭葵くん、次なんだっけ?」 「女子はバレー、男子はバスケ」 「えー、うちらもバスケもしたいー」 口をとがらせる松生に、弥栄は苦笑した。
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