第2話 獣の狂気

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第2話 獣の狂気

 ──……少し、昔の話をしたいと思います。  とりとめのない呟き、独り言みたいなものです。ご興味下されば聴いて行って下さい。  それでは──……  今から15年くらい前のことです。  私がまだ小学生だったころ、クラスメイトに、自称()()()()が居ました。  自分には霊が見える。守護霊も見える。私には特別な「力」がある──そう主張していました。  彼女は何も無い処で「何かいる……」「変な声が聞こえる」「ヤバいよ。嫌な気配がしてきた!」などなど、いつもひとりで騒いでいました。  遠足に行くバスの中、野外学習のキャンプファイアーの準備をしている時、文化祭の劇の練習をしている時、はたまたテストを受けている静かな時間中──言い出すのは、みんなが真剣に何かに取り組んでいる時です。  周りのみんなが団結している時に限って、それに水を差すようにそう言い出すのです。  こういうタイプの子は、どこの学校にもひとりかふたりくらい居たのではないでしょうか。
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