求愛其の七/鷲も雀も同じ鳥

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僕の言葉に瞬きを数回繰り返した後、みるみる内に顔を真っ赤にさせて目に涙を溜めた鷲崎さん。 え…そんなに嫌だった? 泣くくらい嫌だった? え…無理、僕もう死んで良い? ここで死ねば鷲崎さんに看取って貰えるし、嫌われるよりは断然幸せ……「それ、本当ですか?」 か細い声が、僕の耳を擽った。 「え?」 「今の言葉……本当ですか?」 涙を一杯に浮かべた瞳で、僕を見上げる鷲崎さんは控えめに言って天使だ。 可愛い。 可愛過ぎるよ、その涙はもしかしなくても聖水じゃない? 「うん、本当だよ。嘘なんてつかない。迷惑だろうけど僕はもう君しか見えてないんだ。」 会社内でも無意識に君の姿ばかりを探していた。 その黒髪を見れただけで、嬉しくなって仕事をする速度があがるくらいに僕は単純な人間だ。 「……も。」 彼女の手が伸びてきて、離れたばかりの僕の手をそっと握った。 !?!?!?!?!? え…鷲崎さん自らが僕に触れてくれた。 これは夢?はたまた僕の幻覚?どちらも可能性が濃厚すぎて分からない。 「私も。」 混乱している僕に追い打ちをかけるように、彼女は僕の胸に擦り寄ってきた。 「私も、雀宮さんが好きです。」 それは、僕がずっとずっと求めていた、欲しくてたまらなかった一言だった。
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