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「お前のせいで授業が遅くなったじゃないか。どうするんだよトーマス」
トーマスの同級生ファン・ハックルベリーが終業が遅くなったことに悪態を吐く。学校と併設した寮生活とはいえ、生徒たちは早く夕食を済ませ、明日の授業に備えたい。
「そんなこと言ったって、しょうがないだろファン」
トーマスは、使い終えた小太刀とメットを大きな鞄の中に詰めながら反論する。モンスターは放課後、授業中、寮生活を送っている時でもお構い無しで襲いかかってくるので、授業はグループで行い、寮までは集団下校が義務付けられている。
「早く寮に戻って、夕食にしようぜ。針だって行きたいし」
トーマスをおいてけぼりにするように、ファンは鞄を背負うと、寮に踵を返した。
リクノコ島学校の学生寮には、授業で蓄積した疲れや筋肉通を癒すための鍼灸院があり「たった数分で授業の疲れが吹き飛ぶ」と、授業終わりの生徒たちに密かな人気となっている。
「トーマス、夕食と針が終わったら反省会だからなっ! 俺の部屋に来いよ」
ファンはグループの先頭を切ってリクノコ島学校の学生寮に歩き始めると、クラスメイトたちもファンに続いて集団下校を始める。
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