幽霊になった幼馴染。

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「ただいまー!」  朝っぱらから、大声を出しながら部屋に入って来たのは幼馴染のミドリだ。  萌黄色のブレザーにベージュのプリーツスカート。僕と同じ高校の制服を着て、ニコニコと笑っている彼女に会うのは七日ぶりの事だった。 「おかえり。って、ここは僕の家だけどね」  すると、ガクリと頭を垂らしながら盛大な溜め息をつく。 「あのさ。もうそろそろ慣れてもいいんじゃないかな。本当、そういう適応能力のない所がキミの欠点だと思うよ?」 「いやいや。ミドリとこうして話している時点で適応してると思うけれど。普通なら発狂してるよ?」 「そうかな?」  と、唇を尖らせながら腰まである甘栗色の髪の毛を片耳に掛ける。  その仕草も生前と何一つ変わらないのに……。  __目の前にいるミドリは幽霊なのだ。
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