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剣を手に王子は呟く。
「……とりあえず、連れて帰ろうかと思ったのに」
寝たままなのにか……。
王子はベッドがイバラで塔に固定されており、更に、そのベッドに私の足がイバラで縛り付けられていることに気づいたようだった。
王子は少し考え、
「この剣でイバラを切ったら、足を傷つけそうだな……」
と呟く。
いや、イバラが巻かれてる時点で、刺さってんじゃないかと思いますけどね、トゲ、と思いながら、小悪魔を見たが、知らんぷりをしていた。
でも、この人やさしいな、と思っていると、
「……ベッドごと運び出すか」
と剣を手に王子は呟いた。
どうやってっ!?
と小悪魔と二人、王子を見る。
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