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その間、智子は少しずつ事の顛末を話した。両親が、アニーの契約を切る事。その時に、アニーは古い型なので、この契約が終わったら分解して処分されるだろうと話していた事。それらを聞いて、智子はその事をアニーに知らせずにアニーを守ろうと連れ出したこと。
智子は話をしながらアニーに罪はないと何度も言った。すべて自分が指示したからアニーが従ったと。アニーの名誉を守ろうとしているのは良く解った。
この子はアニーを必死で守ろうとしたんだ。
そしてアニーも智子を必死で守った。
「アニーは君を守った。アニーは立派だ。だからちゃんと集めようね。そして、しっかりお別れしようね。」
アニーの事を認めた神保警部に智子は好感を持ったようだった。RC3301型-No.2508の部品は集められ、まるで遺体のように元のあった位置に並べていかれた。
到着した救急車まで神保警部は智子を抱えて運んだ。2時間程して父親とライフサポートサービスの担当者が到着した。
母親は病院に直接向かった。父親がライフサポートサービスの担当者に「お前のところのロボットが・・・」と大声でののしりながら近づいてくるのが解った。ライフサポートサービスの担当者は頭を下げ続けていた。
RC3301型-No.2508の部品は集められ、まるで遺体のように元のあった位置に並べて横たえられていた。
このポンコツが! なぜ、こんな事を! そういって集めた部品を蹴ろうとしたので、神保警部が止めた。
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