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栗林さんもお家のお手伝いをしてるんだね。偉いねと言ってくれると期待したのに期待したのに……。
「栗林さん、あんたの顔泥だらけ。それから……」
「ありゃま、わたしとしたことが、さっき百円玉を落としてしまったの。だから拾った時に顔も汚れたのかも。で、それからって何?」
今度こそ、お褒めの言葉を頂けるのかなと思ったら。
「これ、栗林さん、あんたのパンツ?」
え、え、え、えー。
なんと、丸中君は、わたしのイチゴのパンツを手にしているではないか!!!
「きゃあーー!!」
「落ちていたんだからしかたないだろ」
と丸中君は、ハハハッーと笑って、わたしのイチゴパンツを洗濯機の上に置いた。
そして、澄ました顔で洗濯を続けている。
なんて、なんて最悪なことでしょうか。
よりによって、イチゴのパンツを拾われるなんて。
わたし、栗林百子。十七歳の不運は続きそうです。
「終わり」
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