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ポケットから素早く銃を出し智子の頬に
同じように顔を向けた。
「お前も銃」
智子の顔が青ざめているのがわかる。
「智子、この時を待っていた。」
「なぜ無実の弟を捕まえた」
「何のこと?」
「智子、忘れたとは言わせない。お前は一昨年、万引き犯を捕まえただろう。スーパーマーケットで。俺の弟だ。弟は手が骨折していて万引きなんて出来る状態ではなかった。
なのに無実の罪を着せようとした。お前が捕まえた弟は婚約者がいたのだがそれが原因で破綻した。俺は兄として無実の罪を着せた警察官を探していた。そしてたどり着いたのは智子、お前だった。お前は出世する為に点数稼ぎで弟を捕まえていただろう」
中川と智子はお互いに公園で銃を向けあっていた。
一歩も引く気配はなかった。
「お前はなぜ銃を持っている」
「言ってなかったが、俺も刑事なんだ。刑事の仕事とは別に弟を貶めた刑事を探していたのだ」
「あらそう、それより最初の質問、何故私の妹を公園に残してきたのだ。それに答えて」
パンパン
「銃声か」
男がふらふらになりながら2人近づいてきた。かなり服装が乱れている。
「た、助けてください~」
「どうしたんだ」
中川は智子に押さえつけられた寝ころんだ体制ながら尋ねる。
「あっちに銃を持った女性が暴れているんです」
ファンファン~。
遠くからサイレンの音が聞こえる。
「事件かそれなら仕方ない。智子、この続きはまたあとでだ」
「中川、私もまずは事件を解決してからね」
中川と智子は銃を終い、公園のお互いに男が指を指す方向へ走りだした。
完
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