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 僕は二人が無事で生きている姿と、それから既にこちらにあと少しの距離まで歩いてきている事に、二度ビックリして、思わずその場に棒立ちになって動けなくなってしまった。  エメドラちゃんが自分の右手方向を指さして、何かを知らせるジェスチャーをしている。見てみると、ビッグマウス・サンドワームの巻き上げた砂はすっかり収まっていて、その向こうに地面から頭を出した、奴らの群の姿が見えていた。 「エメドラちゃん、ブラカスちゃん」 「シー、静かに静かに」  すぐ近くまでやって来た二人に僕が声をかけると、二人は声を合わせて僕の声を制した。 「一体、何があったの?」  僕は自分の声を抑えて聞いた。 「分からないわ。私たちは囲まれて二人とも声を抑えてジッとうずくまっていたけれど、ビッグマウス・サンドワームは円を描くようにローラー作戦で地面を根こそぎ掘り返しながら迫ってきた。奴らの口が直ぐそばまでやって来てもうダメだと思ったとき、突然、私たちに目もくれず向こうに遠ざかっていったのよ」  エメドラちゃんが説明した。 「便器ちゃん、まだ安心できないぜ。あいつら、いつ戻ってくるか分からない。早いところ便器ちゃんの言うすごい作戦って奴で、このピンチを乗り切ろうぜ」  ブラカスちゃんが言った。 「そうだった二人とも、僕の便器を捜してくれ。今はあの便器が必要なんだ」     
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