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3、ナキムシは必死の顔で、ドラム缶を両手で抱えています。
早朝の青空と富士山が天高く二人を見守っています。いや一人と一匹でしょうか。
「おい、早くしないと見つかるだろ。」ハツカネズミのビリーは、ドラム缶を運ぶナキムシに向かって叫びます。
「そんなこと言っても、これ重たい。」ナキムシは必死の顔で、ドラム缶を両手で抱えています。
「さ、それを開けて、液体をまくんだ。」ビリーはためらわずに言います。
「でも。」一方、図体の大きなナキムシがためらっています。
「なんだよ。」ビリーはいらいらして言いました。
「だって、そんなことしたら。」ナキムシは泣きそうです。
「だって、敵討ちだろ。」ビリーは鋭い眼光で言いました。
「そうだけど。」ナキムシは、はーはー言いながらドラム缶を地面に置きました。
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