黒猫

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『あーわかんないな また連絡するわ』 「うん あんまり無理しないようにね」 『おう ありがとな じゃ行ってくる 土産食っていいからな』 「はーい 行ってらっしゃい あなた」 …ふぅ…おかしくなかったよね あの人と話すのに緊張するなんて… 『いってらー』 ガチャ …私…あなたが出かけて行って…ほっとしてる… 前まではあんなにさみしかったのに… それよりも今は… …雛ちゃんが帰ってこない どうしたんだろう 早く会いたい… 早く…早く… 心の中をかきむしりたくなるような切なさ むずがゆさ それに耐えきれないといわんばかりに 手が勝手に伸びて取っ手にかかる スーといとも簡単に扉が開いてしまう 「くす さみしそうな顔 別にいなくなるわけj…」 あきれたように微笑む愛おしい娘 雛ちゃんをぎゅっと抱きしめる 「ふふ …怖かった?」 「…私…もう我慢できない…」 「にひー いいね やっと私の気持ちわかった?」 「え…?」 「大好きで気持ちを伝えたい なのに 伝えちゃったら何もかも壊れそうだった だから百合香の口からききたかった 私でいいのか 恋人が娘でいいのか …ごめんね ずるいよね どうだった?娘に告られて」 「…正直に言っちゃうとね…今でもよくわかんないの…でも…     
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