-直一と好子-

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 そして、直一もまた、どことなく、遠慮するような態度で、好子に接している。  これは、なぜだろう?    やはり、直一は、この家の人間ではないというのが、大きいと思った。  直一は、米倉の実姉である、澄子の夫に過ぎない…  いかに、米倉の父が経営する会社の取締役とはいえ、遠慮するものがあるのだろう…  いや、それだけではない…  おそらくは、直一は、好子が苦手なのだ…  好子は、美しいが、同時に、気も強い…  直一には、好子が手に負えないのかもしれない…  
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