卒哭忌

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私があの女を殺して100日が経った。そっと土塊に手を合わせる。 私は仏教徒でもないし、そもそも神も仏も信じていないはずなのに何故だかこういう時手を合わせてしまう。 仏教と言えば人が死んで100日経てば、百箇日という法事を行うらしい。卒哭忌、とも言って四十九日に極楽へ行けなかった故人の霊が再審される日として供養するらしい。 日の当たらないこの地の土の下に彼女は眠っている。そろそろその汚らしくだらしのない肉体は朽ち果てているだろうか。こんな女でもその骨は清らかな白色なのだろうか。 それもこんな所にあれば誰も目にすることはあるまい。 私はとても愉快な気持ちだ。 あの女のせいで彼は変わってしまった。私から彼を奪ったのだから、あの女のは死ぬべきだったのだ。 さて、彼女は果たして極楽とやらへは行けたのだろうか?
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