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バスローブをはおって、リビングに戻る。
夫はあいかわらずテレビの前に横になっていた。
しかしその背中は、明らかに私が今日外出するときとは違っていた。
おまえのことはすべてわかっているがあえて黙っているのだ、そんな風に思えた。このままこの生活が続いていいのかどうか、そう思う自分がいる。
「ねえ、ベッドに来て…」
夫を誘いながら、私は頭の中で想像してみた。
酔っ払った夫に無理矢理セックスを強要され、抵抗するうちに誤って殺してしまう…そんな状況をつくりあげることが可能かどうか、考えるのだった。
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