私の喜び

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貴方は覚えていますか? 私は、しっかりと覚えています。昨日のことのように鮮明に……。 頭のなかで4K画質で観賞することが出来ますよ。 ああ、本当に美しい思い出だな。 忘れられない、忘れてはいけない私の原点。力の源……。 あの時、私は初めて物語を書きました。なんで書きたくなったんだろうね。 ああ、そうだ。現実より素敵な世界を味わいたかったからだ。 初めて書いた小説のタイトルはファンタスティックワールド。王子様が拐われたお姫様を助ける物語なんですよ。 シャープペンシルを持ってノートに登場人物の設定を書いて、その勢いで、お話を書いたな。 すっごく楽しく感じた。自分の思うがままに話を運んだり、登場人物を動かすことが出きるんだもん。 シャープペンシルを持つ自分が全知全能の神様のように感じたなー。 なんて、ちょっと盛ってみました。 でも、創作物語っていくらでも盛れるからいいよね。 すっごい美しい世界も汚い世界も格好いい男の子だって、かわいい女の子だって、イケてない登場人物だって、色々描けちゃう。 もう自分で書いてて吹き出しちゃったよー。 あんなに好き勝手に書いて、楽しくなっちゃって、本当に私って幸せ者だな~。 だから、私の親友に見せたの。そしたら親友なんて腹抱えて笑いだすんだよ。 こんな勢いのある、自由で滅茶苦茶で愉快な物語見たことないって。 あなたの世界で溢れかえってる。願望をありまま表現してあって清清しいとまで……。 私はこんなに人を喜ばせることができるんだと、実感しました。 もう私は物語を書き続けるしかない。そう固く決心したまでです。 あの時、今よりさらに自己満足でご都合主義な物語を書いてたな~。 考えて書くのは疲れちゃいます。色々学ばなければなりません。 めっちゃキッツイです。 でも、親友は私の書いた物語を読んでくれます。 ああ、優しい親友を持った私は恵まれた人間なのだ。 親友万歳。最高。 貴方のお陰で私、今でも文字を綴ることができるの。 人の言葉って大きな力があるなって思う。 私の書いた物語たち、もっと、もっと、羽ばたいて。 命を吹き込まれた文字を生み出し続けたいです。 初心忘るべからず……。
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