百戦錬磨のあの人は…

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 視線の片隅に人だかりを見つけた。  教室にいるわたしは視線の片隅に映った人だかりを見るためにそちらへと顔を向ける。  (…多分)  と心の中で人だかりができるであろう原因に見当をつけながら。  窓からそちらへと顔を向けると、やはり人だかりが出来ていた。  人だかりはほぼというか、全て女の子。  その中心には一人の男の子がいる。  (やっぱりか…)  予想していたことが当たり、わたしは諦めたようにして思った。  あの人はモテる。  顔も良いし、性格も優しくて、良かった。  …まぁ、数十人の女の子に囲まれている、この状況を見たら、分かることなのだが。  おなじみの光景にわたしは
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