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後閑「いきなりでゴメンね?」
校舎奥の木陰に呼び出された家鴨の心臓は爆発寸前だった。
よろよろと指定の場所に向かう家鴨は、異様な気配を感じて
ふと校舎を見上げた。数え切れないほどの瞳が自分を無言で
見つめている。生来目立ちたがりの性格を自覚していた
家鴨であったが、これが「目立っている」のではなく
「さらし者」であることくらいは分かった。
恥ずかしさのあまり逃げ出したい足は。
それでも目的地への歩みを止められなかった。
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