第2章 月へ向かう理由
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第2章 月へ向かう理由

「それじゃ、リサ、行ってくれるね?」 マーシャルが笑顔で理紗に問い掛ける。 「ちょっと待ってくれ! 理紗君、いいのか?」 長谷川が余りの展開の早さに驚いた様に理紗に確認する。 「はい、長谷川首相。先程も言いましたが、私はまた宇宙に行きたいです。その目的地が『月』だとしたら、これは科学者冥利に尽きるオファーと思います」 理紗が大きな瞳で長谷川を真っ直ぐ見つめている。 長谷川は少し考えていたが、理紗の意志が固い事を理解して大きく溜息を吐いた。 「そうか。分かった。だが無理はしないでくれ。君は日本の英雄なんだからな・・」 長谷川が諦めた様にそう言うと理紗が満面の笑みを浮かべる。 「ありがとうございます。長谷川総理。それでは行って参ります」 理紗は軽く長谷川に頭を下げると、マーシャルに振り返る。 「それでは大統領、お願いします。倫太郎も一緒で良いんですよね?」 「ああ、リンタロウは管制センターでサポートをお願いする。我々は君達をペアでアサインしたんだ」 マーシャルの説明に理紗は倫太郎を見た。 「前回のミッションでも倫太郎に沢山助けられたから、次もお願いね?」 「ああ、分かってる。しっかり地上からサポートするよ」 「ありがとう。倫太郎!」 マーシャルが二人を見ながら言った。 「さあ、時間が無い。二人ともエアフォースワンに乗ってくれ」 理紗と倫太郎が大きく頷く。
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