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ぼくはメールの文面をしっかり確認して送信した。
『さっそくの返信、ありがとうございます。作品の出版に際して、いくつかの注意事項がございますので、しっかりとご確認のほどをお願いいたします。
まず、あなた様の作品を出版するにあたり、五十万の手付金の入金をお願いします。これは昨今、SNS等においての書き込みが社会問題になっている件に付随して追加された、新しい注意事項となります。
出版社としてもぜひ作品を世に送り出したいのですが、作者様の中には、過去に問題のある書き込みなどをしておられる方が少なくないのです。
作品が無事に製本されて、書店に並んだところで、過去の書き込みが発覚して、そのせいで本の販売を停止する必要に迫られたり、あるいは店頭からの本の回収、さらには本の出荷停止、最悪の場合、本を破棄せざるをえない場合などがございます。それらのことを考慮して、出版社としても保険を掛けざるをえないのが現状なのです。
五十万は確かに大きな金額でございますが、以上のようなことを踏まえて、その点につきましては、ぜひご理解して頂けると幸いです。
もちろん、何事もなく本が書店に並び、継続的に販売が出来ることが確認され次第、直ちに手付金の方は返金させて頂きます。
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