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「もっと…。」
僕の首筋を細長い指の腹で撫でてそう言った暦は、口許に下弦の月を浮かべて見せた。
「もっと…シて…?…歴が足りないの…。」
「クスっ…嫌らしい人だね。」
「そうだよ、私を嫌らしくしたのは歴だもの。」
「そうだね。」
肩を竦めて小さく笑った僕が彼女の秘部を下着の上から指で触れれば、そこはもう蜜が溢れてトロトロになっていた。
「暦のここ、もうぐしょぐしょに濡れてる。」
「だって…ずっと歴が欲しかったんだもん。」
下着を脱がせて漸く露わになったそこは、ヒクヒクと蜜を零しながら僕を求めるように震えている。
「ああんっ…んっ…。」
人差し指と中指を容易に受け入れたそこは酷く熱く、僕の指を離すまいと締め付ける。
悪戯に指を動かせば、暦の華奢な身体が揺れ動いた。
美しく乱れて荒く息を繰り返す彼女の姿に、僕の下腹部も早く熱を放ちたいと欲望を蠢かせる。
「ごめんね暦、僕もう我慢できそうにない。」
僕達の情事を隠すように咲き乱れた薔薇の香りが鼻を掠める。
少し汗の浮いた僕の額にそっとキスをして微笑む暦が、静かに開口した。
「私も早く…歴と繋がりたいの。」
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