月狂条例第二/半月

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激しい口付けをしながら、本能のままに彼女を貫けば、待ち望んでいた快感が全身を駆け巡る。 細く括れた腰を掴み、律動が始まれば最後…。 甘く淫らな声と息遣いだけが、薔薇園に充満する。 「あっ……あっ…歴…。」 「はぁ……暦…。」 お互いの汗が混ざり、唾液が絡み、肌が重なり、強烈な快楽となって僕達を緩やかに愛の海へと溺れさせる。 嗚呼、漸く彼女に触れられた。 愛しい愛しい暦。 僕だけの、可愛い暦。 「あっ……あっ…歴っ…。」 「ふふっ、暦は永遠に僕の物だ。」 時の隔たりで溢れそうになっていた欲望を打ち付け、吐き出し、幾度となく、僕と暦は身体を重ねた。
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