文学と小説のはざま

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文学と小説のはざま

まあおさんって文学部出てるんでしょ。専攻も文学だったよね? ひとつ教えてもらいたいんだけど、ジュンブンガクってなに? 困らせてやろうだとかいじめてやろうだとか、ちょっと鼻をへし折ってやろうというわけではなかったんだろうけれどもまあ、そういうことを訊かれたことがあった。 当時の若くてクソ生意気で鼻持ちならない私はしれっとこんなことを言ったわけだ。 面白いのが普通の小説で、他人が読んでもなんのことかわからないようなクソ面白くもないことつらつら書いてあるのが純文学だと思いますが、と。 現在の若くもなくクソ性格のひん曲がった鼻持ちならない私はこう思う。 ストーリーかキャラクターを読ませたいのが大衆文芸で、文章そのものを読ませたいのが純文学……なんじゃねーの、いや知らんけれども、と。 昨日、ラディゲの肉体の悪魔を読みました。 正直これっぽっちも面白くもなく。文学部出たのに小説を読めないことに定評のありすぎる私はちゃんと自分でもそのことを恥じていて、読めなかったら困るからと事前に図書館でぱらぱらめくってちゃんと下調べしておいた。読めそうかどうかくらいは。     
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