君が嫌いな僕

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「え~、櫻野君かわいそう~。」 「あっち行ってとか最悪じゃんね。」 もう一度言う。僕はモテる。 そんな僕に君がそう言ったから、周りの女子は僕を大げさにかばった。 でもそんな言葉君の耳には全く入っていなくて、 僕はそんな君から目が離せなくなった。 正直言って、これまで全く女性に興味がわかなかった。 高校生らしく、告白してくれた子と付き合ってみようと 思ったこともあったけど、 でも毎日メールをしたり電話をしたり。 一緒に帰ったり浮気されたり嫉妬されたり。 考えただけで面倒くさくてやめた。 そんなことをしているよりも本を読んだり勉強をしたり 友達と遊んだりしている方がよっぽど有意義だとおもった。 僕はもしかしてゲイなのかもしれない と最近疑い始めたほどだった。 でも僕は君に興味を持ってしまった。 初めて聞いたその声はとても美しくて、 気持ち悪いけど僕にはその言葉が 歌を歌っているようにさえ聞こえた。 もっと君の声が聴きたい。 君がどう思っているのか知りたい。 そう、思い始めてしまった。
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