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昼休みが終わってからも幾斗は屋上のことが気になりすぎて授業に集中なんてできなかった。
授業が終わり帰り際にもう1度屋上に寄ることにした。
「やっぱり見間違いだよな…」
幾斗は屋上の扉を開けて足を踏み出した瞬間またさっきと同じように時が止まったような風景になった。
「さっきと同じだ…」
目の前には先程もいた甲冑を着た女の子がいた。
幾斗はゆっくりと歩きだし女の子に近づいた。
「君は…誰なんだ?」
すると女の子はさっきと同じことしか言わなかった。
「待ってる…」
「何を?」
すると、女の子が手を差し伸べて言った。
「君を…」
「僕を…?」
その女の子が差し伸べた手に重ねるように幾斗は手を伸ばしたが、女の子は風のように消えて行き止まっていた周りも動き出した。
「僕を待ってる…?」
その後も屋上を探しても何も見つからなかったので家に帰ることにした。
「それにしても気になるな…」
家に帰っていつもの習慣でポストを見ると幾斗宛の手紙が届いていた。
そこには招待状と書かれていた。
「招待状…?なんか応募したかな…?」
招待状を持ちながら家の扉を開くとそこは家の中ではなく見たこともない大草原だった。
「えっ……?」
後ろを振り向くと自分が入ってきた玄関のドアはどこにもなく見知らぬ土地に1人取り残された状態になった。
「うそ…だろ…?」
幾斗はここがどこかを知る為に人を探すことにした。
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