4人が本棚に入れています
本棚に追加
人を探す為に大草原から少し見える森を目指した。
「清々しいぐらいの大草原だな…じいちゃんの住んでる北海に似てるな…」
森にたどり着くと、大草原とは違いなんだか嫌な雰囲気がした。
「もしかしたら人がいるかもしれないからな…」
有刺鉄線を超え森に入ろうとすると幾斗は声をかけられた。
「お前何者だ!?」
幾斗は両手を上げながら言った。
「別に悪い者じゃないんです!ただ人を探していて…」
いかにも剣士のような銀色の甲冑に身を包んだ男は言った。
「問答無用!!」
そう言いながら幾斗に剣を振り下ろすと鼻のてっぺんギリギリの所で剣が止まった。
「ふぇっ?」
幾斗は声にならない声を出すと男は急に立膝をつき剣を地面に置いた。
「飛んだ御無礼をお許しください…」
「急にどうしたんですか?」
男は立膝をつきながら言った。
「その招待状は国王から限られた者にしか配られる事のない【勇者様の印】ではありませんか?いいや!そうに違いありません!」
男はテンションが上がり立ち上がった。
幾斗はあまり話について行けなかったがポストに入っていた手紙に命を救われた事だけはわかった。
「(あの手紙そんな凄い手紙だったんだな…)」
幾斗は男に聞いた。
「あの……道に迷って人を探してたんだよ…」
男は幾斗にお辞儀をして言った。
「おぉーそうですか!ならば私、トーレン=ザークにおまかせあれ!」
「ザーク…よろしく」
最初のコメントを投稿しよう!