第2話 首都ラグージェ

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外側の門から1番近い村に到着した。 すると、ザークが言った。 「あれ…?物乞いが…来ない…」 荷台の布をめくるとそこに全体に人の気配はまるで無かった。 幾人は言った。 「物乞いが来る村じゃないのか…?」 「普通は…そうだが…」 ザークと幾人は馬車の荷台から降りるとその村からは人の気配はしないが代わりに血の匂いが風に流されて漂ってきた。 「この匂いは…」 幾人とザークは鼻を袖で多い隠しながら近くの家を覗くとそこには血まみれで倒れている家族を見つけた。 「大丈夫ですか!」 幾人は倒れている家族に近づくとザークは言った。 「勇者様その方々はもう…」 「そんな…」 幾人とザークは建物から出ていくとザークは言った。 「この匂いは血の匂いもありますが腐敗の匂いがほとんどですね…何らかの敵襲に合いそのままの状態と言うことでしょう…」 幾人は言った。 「じゃあこの村の人はずっとこのままなのか?」 そう言いながら幾人は匂いを堪えて村の至る所から何かを運び出し準備をし始めた。 「勇者様何をするおつもりですか?!」 すると、幾人は渋い顔をしながら言った。 「それは埋葬してあげるに決まってるじゃないか」 幾人は村から集めた木材とスコップで簡易的な村人全員の墓をザークと一緒に作ったまま日没を迎えてしまった。 疲れた幾人とザークはそのままで馬車に戻らず村人の家にもたれながら寝ていると馬車とは反対側の森の方から音がした。 (ガサガサ…) 「約束通り村人全員始末したらしいな…ならこの僕の家臣にしてやろう…」 石の上に座り足を組む目つきの悪い男はそう言った。 すると、その目つきの悪い男の前にひれ伏す弱腰の男がこう言った。 「ありがたきお言葉!!未来の勇者様のお役に立てるなら私めになんなりと!!」 目つきの悪い男は立ち上がり言った。 「ああ…だが!その前に本当に村人が全て死んでいるのかを確認してからの話だな」 「間違いありません!」 弱腰の男も立ち上がり目つきの悪い男を村へと案内した。
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