Goodbye June ―水無瀬side―

1/10
62人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ

Goodbye June ―水無瀬side―

「一緒に帰るか」なんて、 一度も約束したことなかったかも。 それくらい自然に、まるでそれが当たり前のように、 俺達はいつもこの夕焼けの河川敷を並んで歩いた。 部活でこってり絞られて喋る気力もないときも、 大会で自己新を出して上機嫌のときも、 可愛い後輩から告られて浮き足だっていたときも、 後にイメージと違ったとフラれて無駄に失恋した気分だったときも、 試験でヤマ外しまくって凹んでたときも。 俺達は、いつも一緒で…… 一番気の合う親友だったんだ。 少なくとも、俺の方はそう思ってた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!