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占い師ヒナコ姐さんの百円水晶 ーサバイバルナイフの少女ー
ハーイ、そこのお嬢さん。ごきげんいかがぁ?
ほら、貴女よ貴女~。公園のベンチに独り寂しく佇む貴女よ。
ちょっち良いかしらん?
さっきからワタクシが声を掛けてあげているのに、ずっと無視して……本当はちゃんと聞こえているのでしょ? その「アタシには関係無い」ってスマシ顔をみせられたら、お姐さん、傷ついちゃうかも。
ねえ? こんな夜遅く、ベンチに座って何をしているの?
公園とはいっても四方雑居ビルに囲まれた、此処は新宿歌舞伎町のど真ん中、ネオン輝く繁華街よ。ブレザーの制服姿でいつまでも居座っていれば、ポリスに補導されるどころか、怪しげなオヤジどもに絡まれる事間違い無いわ。
えっ、「もうちょっかい出されている」?
誰、誰によ?
へっ、何その三白眼から注いでくる強烈な殺気は?
ワタクシ? ひょっとしてワタクシの事を指しているの?
まあ失礼千万ね。別にワタクシはボランティアの夜回りオバサンでも、下心丸出しのエロオヤジでもないわ。正真正銘の酔っ払いよ、酔っ払い。それ程までに怪しむのならば、ホラ、これ見なさいって。ワタクシの名刺、見事なまでに金ぴかデコ仕様でしょ、うふふふ。
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