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所得の分配方法についてのアイデアを述べます.
平等自由主義は著者の造語です.
税、法人、国家などに関する具体的な制度設計や正当性については別途機会があれば考えたいと思います.
《プロローグ》
自分の所得は誰のものでしょうか.
競争が前提で格差は当然であると考える自由主義者ならば、自分のものと答えるでしょう.
同じ社会の構成員が皆平等なのは当然と考える平等主義者ならば、みんなのものと答えると思います.
《平等自由主義に於ける所得分配方法》
半分は社会全体へ平等に分配して、残りの半分は自分のものと考えることを提案します.つまり、自由主義と平等主義の折衷案ではありますが、働けば働くほど自分の所得が一応増えるし、社会全体の為にもなるし、同時にリスクヘッジもできると思います.
《グラフで説明》
単純化した所得モデルを例に挙げて、グラフに示して説明します.
一番所得の低い人が0円で、段々と高くなり、真ん中の人は1000万円で、更に段々と高くなり、一番高い人は2000万円であったと仮定して、人々を所得の低い順に並べたグラフです.
所得の半分は個人のものとしますが、残りの半分は社会への分配に当てる事とします.
分配前と分配後のグラフです.
所得の低い人々の所得は増えて、所得の高い人々の所得は減ります.
分配結果を示すグラフです.
この例では、一番所得の低い人が500万円になり、真ん中の人は1000万円であり、一番高い人は1500万円になりました.
《エピローグ》
全部自分のものであると言わずに、半分は社会に分配したらどうでしょう.
全部平等に分配すると言わずに、半分は競争によって得ることにしたらどうでしょう.
繰り返しになりますが「所得の半分は平等に分配して、残りの半分を個人のものとしましょう」と提案します.
いかがでしょうか.
―― あとがき ――
投稿サイト「パブー」で公開した作品です.こちらに移植しました.
初出:
「リトルプレス鰯雲02」2016年3月5日発行(平等自由主義のすすめ(ベータ版))
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