一章

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訂正しよう、さっきは日本に住んでいると自称したけど、 きっと俺は、「日本に住んでいた」普通の大学二年生だ。 というか多分もう、大学生でもないのだろう。 俺は何者なんだ? とりあえず、人間なのだろうという事はわかっている。 さて、状況の整理をするぞ。 ここはどう見ても体育館だ。それもかなり大きい。 床は木の風合いがあって、ステージはエレガント、天井のライトは眩しい。 小中高校と、体育館といえばこんな感じだったな。 ただし、思い出とは違う部分が二つある。 それは、教師と思われる人が座るべき席に、宇宙人が座っている事と、 同じクラスになる奴らが座るべき席に、地球の生き物がごった返している事。 イノシシに、タンポポに、テンだかリスだかネズミだかなどの小さいのに、 うわ、ゴキブリやハチやクモもいる。乳牛、キャベツ、ミカちゃん人形もある。 キャベツ……モンシロチョウの卵がついてるじゃないか。どっちが俺のクラスメイトだ?
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