嘘月

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嘘月

私はベッドの上で自分の頭に拳銃を突きつけ答えを迫っていた。 月の無い夜に遠吠えするオオカミみたいに命からがらに鳴いた。 この頭の中にこびりついた嘘を見定めるために忘れていた過去を全部引っ張り出して閻魔様に跪き裁きを乞う。 浮かび上がる花吹雪は狐のまやかしなのかそれとも魂の輝きなのか、 今日もあてもなく暗闇を見つけながら彷徨う様はそれすら嘘でしょう。
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