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「栗林さん、ひひっって?」
丸中君は、わたしの顔をまじまじと見る。
「素敵なお方なのよん、キャ~って百子ちゃんがお写真に頬をスリスリしてたのよ」
なんて、白あんパンは言うではないか。嘘こけ!白あんパン~!!
丸中君は目玉をひんむいているではありませんか。
「違うの違うの。クラスメートのみいちゃんが、そのお写真を配っていて、ほらあの子写真部じゃない。それで、わたしは貰ったのよ」
これは、本当の事だけど、わたしは早口になり焦ってしまうのでした。だって、だからって写真を持ち歩いているなんて変だもんね。
「あ、そっ、なの」と丸中君は言った。
こんなに説明をしたのに、『あ、そっ』に、プラス、『なの』が加わっただけですか。丸中君。
白あんパンはニヒヒッと笑っているし。最悪だよ。
丸中君はペラペラと封筒の数を数えて、「よし、百枚」とか言っているしね。
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