黒田

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 警察官の定年退職が5日後に迫っていた天草と坂下。無事に定年を迎えさせたいという橘捜査課長や七海県警本部長らの気遣いをよそに、最後の最後まで悪党退治を楽しんでいた2人だが、一方で定年後の密かな夢も持っていた。特に天草は、最愛の恋人である美里と共に新たな人生へ踏み出そうとしていた。  そんな二人の刑事人生最後のターゲットは、かつて壊滅させた東堂会の残党で現在は新興組織「烏合会」の幹部として非合法のブラックマーケットを仕切っていた鵜郷。現場を急襲し鵜郷を追うも、謎のライターの妨害によって逃げられてしまう。  その翌日、鵜郷が惨殺死体となって発見される。烏合会・戦国マフィア・幕末マフィア・鎌倉マフィアたちのパワーバランスが崩れ始める最中、謎の刺客、上杉が現れた。「派遣社員」と名乗るその正体は、犯罪組織「義龍会」の幹部。目的はズバリ栃木制圧。鎌倉マフィアや烏合会の主だった幹部を殺害し、烏合会の傀儡化を図る。義龍会に呑み込まれていく宇都宮を守るべく、天草と坂下は最後の捜査に挑む。
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