100人殺るまで帰れません

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『OK! 今回はゲームがもたつかないようこのようなスタートをさせていただきました! ボタンを押さないと爆破ですが、押したら二分の一の確率で爆発です! 皆さん吹っ切れましたか!? さあ始めましょう!! 死亡判定は、爆弾と一緒に埋め込んだセンサーが、宿主の心拍停止で自動カウントします! 百人死ぬまで帰れません!!』  生徒たちの絶叫で、校長の声の大半はかき消された。しかし、涼一はそれをあまさず聞き取る。溌七は茫然としていたが、生きている。翔も無事だ。  三人は慌てて集まった。 「涼一、溌七、逃げるぞ!」と翔が言う。 「ああ!」 「ま、待って。逃げるよりより、皆で……」と戸惑っているのは溌七だ。 「見ろ!」  翔が指さすと、教室と廊下の電光掲示板に、どれも「51」と表示されている。 「何だ、あれは……」溌七が呟く。 「死人の数だろ。あれが百になるまで続く」 「……えっ!?」  数字が52になり、53になった。  涼一も不承不承、溌七に告げる。 「翔の言う通りだぜ。もう始まってるんだ。このA組でも、時間の問題だ」  その時、乾いた破裂音が聞こえた。 「うおおおお!」「河合君、やめて!」「落ち着けよ河合! ぎゃあっ!」  クラスメイトの河合裕也が、ひきつった表情で振り回しているのは、どう見ても拳銃だった。周囲の生徒が何人か撃たれている。  涼一たちは、慌てて廊下へ出た。 「な、何だ? なぜ河合君は銃なんて!?」  叫ぶ溌七に、翔が答える。 「え? 溌七はなかったのか? 俺はあったぞ、リボルバーだけど。机のボタンの横に、ほら」     
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